電動化時代のスポーツカーの可能性を追求、世界初公開された「Lexus LFA Concept」の姿
NEWS | 06 December 2025
トヨタ自動車は12月5日、LEXUS(レクサス)ブランドの電動スポーツカーのコンセプトモデル「Lexus LFA Concept」を世界初公開した。「LFA」といえば、レクサスが2010年から12年にかけて世界限定500台で生産された国産スーパースポーツカーの最高峰モデルが知られている。今回のコンセプトモデルは同じ名称を継承しながらも、電動化時代にふさわしいスポーツカーの可能性をトヨタが“本気”で実現しようとする試みだ。 Lexus LFA Conceptは、軽量で高い剛性を備えたオールアルミニウムの骨格を採用し、クルマとドライバーの一体感と扱いやすさを高める理想的なドライビングポジションを追求したという。これにより低重心、軽量・高剛性骨格、空力性能の追求という3つの要素を軸に、電動化による走りの楽しさを提供することを目指している。 Photograph: Lexus サイズは全長4,690mm、全幅2,040mm、全高1,195mmとワイド&ローなスポーツカーらしいシルエットをもつ。2人乗りで、ホイールベースは2,725mmだ。従来のLFAがもつデザイン性を継承しながらも、電気自動車(EV)らしさを追求したという。 また、「走り」による感動を純粋に味わえる存在としてのスポーツカーならではの没入感を演出すべく、トヨタが理想とするドライビングポジションを前提に室内を設計。機能部品を運転席に集約したうえ、持ち替えが不要の操舵とブラインドタッチが可能なスイッチのレイアウトによって、直感的な車両のコントロールを実現するという。 Photograph: Lexus 受け継ぐべき技術を体現するモデル Lexus LFA Conceptは、実は今年の「モントレー・カー・ウィーク2025」と「Japan Mobility Show 2025」において、トヨタが「LEXUS Sport Concept」としてエクステリアとインテリアを先行公開したもの。一部の諸元と名称を新たに、改めてコンセプトモデルとして発表した。トヨタは今回、TOYOTA GAZOO Racingのスポーツカー「GR GT」「GR GT3」と併せて発表した。 トヨタによると「LFA」というモデル名は、その時代の技術者が次世代に受け継ぐべき技術を体現するモデルの象徴だという。電動化という大きな波が自動車業界に押し寄せるなか、“クルマ屋”として残すべき技術・技能を次の世代に受け継いでいこうという会長の豊田章男の思いのもと、この“次世代のLFA”は開発された。 「このクルマの最終的な完成時には、(豊田)章男さんの“最後のリクエスト”『電動スポーツカーの音を再定義する』という宿題にも応えようとしています」と、トヨタのチーフ・ブランディング・オフィサー(CBO)であるサイモン・ハンフリーズは言う。「章男さんの『もう二度と退屈なクルマはつくらない』という誓いを果たすものでもあるのです」
Author: Daisuke Takimoto.
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